2018年04月01日

平成30年介護保険改定

≪国≫2018年(平成30年)4月1日〜
2018年4月 今年は介護・医療のW改定の年。
介護報酬全体では「0.54%」引き上げとなりましたが、訪問介護の中心的なサービスの「生活援助」の単価引き下げが、今後利用者及び訪問介護事業所の運営にどんな影響を及ぼすかも注目されるところです。

厚生労働省は『訪問介護』に関する改定について、主に以下の9点をあげています。
@生活機能向上連携加算の見直し
A「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化
B身体介護と生活援助の報酬
C生活援助中心型の担い手の拡大
D同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬
E訪問回数の多い利用者への対応
Fサービス提供責任者の役割や任用要件等の明確化
G共生型訪問介護
H介護職員処遇改善加算の見直し

では1つずつ見ていきます。
@生活機能向上連携加算の見直し
<現行>
生活機能向上連携加算100単位/月
<改定後>
生活機能向上連携加算(T) 100単位/月(新設)
生活機能向上連携加算(U) 200単位/月

A「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化
訪問介護の自立支援の機能を高める観点から、身体介護と生活援助の内容を規定している通知(老計第10号・訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について)について、身体介護として行われる「自立生活支援のための見守り的援助」を明確化する。【通知改正】

B身体介護と生活援助の報酬
              <現行> ⇒ <改定後>
身体介護中心型
20分未満         165単位 ⇒ 165単位
20分以上30分未満     245単位 ⇒ 248単位
30分以上1時間未満     388単位 ⇒ 394単位
1時間以上1時間30分未満 564単位 ⇒ 575単位
以降30分を増すごとに算定  80単位 ⇒ 83単位
生活援助加算※   67単位 ⇒ 66単位

            <現行>  ⇒  <改定後>
生活援助中心型
20分以上45分未満   183単位 ⇒ 181単位 ※減算
45分以上       225単位 ⇒ 223単位 ※減算

               <現行>   <改定後>
通院等乗降介助  97単位 ⇒ 98単位
※引き続き生活援助を行った場合の加算(20分から起算して25分ごとに加算、70分以上を限度)
自立支援・重度化防止に資する訪問介護を推進・評価する観点から、訪問介護事業所の経営実態を踏まえた上で、身体介護に重点を置くなど、身体介護・生活援助の報酬にメリハリをつける。

C生活援助中心型の担い手の拡大
新たに生活援助中心型のサービスに従事する者に必要な知識等に対応した研修課程を創設することとする。
その際、研修のカリキュラムについては、初任者研修のカリキュラムも参考に、観察の視点や認知症高齢者に関する知識の習得を重点とする。(カリキュラムの具体的な内容は今年度中に決定する予定)【省令改正、告示改正、通知改正】

D同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬
〈現行10%減算〉
T.事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建物(養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅に限る)に居住する者
U.上記以外の範囲に所在する建物(建物の定義は同上)に居住する者(当該建物に居住する利用者の人数が1月あたり20人以上の場合)
〈改定後〉
   以下、T・V10%減算   U15%減算
T.事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建物に居住する者(Aに該当する場合を除く。)
U.上記の建物のうち、当該建物に居住する利用者の人数が1月あたり50人以上の場合
V.上記@以外の範囲に所在する建物に居住する者(当該建物に居住する利用者の人数が1月あたり20人以上の場合)
  
E訪問回数の多い利用者への対応
〇訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくことが適当であり、ケアマネジャーが、統計的に見て通常のケアプランよりかけ離れた回数(※)の訪問介護(生活援助中心型)を位置付ける場合には、市町村にケアプランを届け出ることとする。【省令改正】
(※)「全国平均利用回数+2標準偏差」を基準として平成30年4月に国が定め、6ヶ月の周知期間を設けて10月から施行する。
〇地域ケア会議の機能として、届け出られたケアプランの検証を位置付け、市町村は地域ケア会議の開催等により、届け出られたケアプランの検証を行うこととする。また市町村は、必要に応じ、ケアマネジャーに対し、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、サービス内容の是正を促す。【省令改正】

Fサービス提供責任者の役割や任用要件等の明確化
T.アサービス提供責任者のうち、初任者研修課程修了者及び旧2級課程修了者は任用要件から廃止する。
 ただし、現に従事している者については1年間の経過措置を設ける。【告示改正】
また、初任者研修課程修了者又は旧2級課程修了者であるサービス提供責任者を配置している場合に係る減算
についても、上記に合わせて、平成30年度は現に従事している者に限定し、平成31年度以降は廃止。
U.訪問介護の現場での利用者の口腔に関する問題や服薬状況等に係る気付きをサービス提供責任者から居宅介護支援事業者等のサービス関係者に情報共有することについて、サービス提供責任者の責務として明確化する。【省令改正】
V.訪問介護の所要時間については、実際の提供時間ではなく、標準的な時間を基準としてケアプランが作成される。一方で、標準時間と実際の提供時間が著しく乖離している場合には、実際の提供時間に応じた時間にプランを見直すべきであることから、サービス提供責任者は、提供時間を記録するとともに、著しくプラン上の標準時間と乖離している場合にはケアマネジャーに連絡し、ケアマネジャーは必要に応じたプランの見直しをすることを明確化する。【通知改正】
W.訪問介護事業者は、居宅介護支援事業所のケアマネジャー(セルフケアプランの場合には当該被保険者)に対して、自身の事業所のサービス利用に係る不当な働きかけを行ってはならない旨を明確化する。【省令改正】

G共生型訪問介護
〇障害福祉制度の居宅介護事業所が、要介護者へのホームヘルプサービスを行う場合
<現行>なし(基本報酬)
<改定後> 訪問介護と同様(新設)
ただし、障害者居宅介護従業者基礎研修課程修了者等については、65歳に至るまでに、これらの研修修了者に係る障害福祉事業所において障害福祉サービスを利用していた高齢障害者に対してのみ、サービスを提供できる。この場合には、所定単位数に70/100等を乗じた単位数(新設)

〇障害福祉制度の重度訪問介護事業所が、要介護者へのホームヘルプサービスを行う場合
<現行>なし(基本報酬)
<改定後> 所定単位数に93/100を乗じた単位数(新設)
ただし、重度訪問介護従業者養成研修修了者等については、65歳に至るまでに、これらの研修修了者に係る障害福祉事業所において障害福祉サービスを利用していた高齢障害者に対してのみ、サービスを提供できる。

H介護職員処遇改善加算の見直し
介護職員処遇改善加算(W)及び(X)については、要件の一部を満たさない事業者に対し、減算された単位
数での加算の取得を認める区分であることや、当該区分の取得率や報酬体系の簡素化の観点を踏まえ、これを廃止。一定の経過措置期間は設けられる。
posted by credo at 03:00| ≪国≫